脊椎圧迫骨折の従来からの治療法

従来より、「脊椎圧迫骨折」の治療方法には以下のような方法があります。

<治療法1> 脊椎圧迫骨折の「保存的療法」

脊椎圧迫骨折の「保存的療法」コルセットやギプスを装着コルセットやギプスを装着したり、ベッドの上で安静にしたりします。
また、痛み止めや、骨粗しょう症のお薬を使用します。
コルセットを巻いたまま生活する必要があるため日常の活動が制限され、長期の入院が必要になることがあります。
また、長期間、ベッドの上で安静を保っていると御高齢の方では著しい筋力低下や見当識障害が発生することもあります。



<治療法2> 脊椎圧迫骨折の「外科的療法」

  • 固定術
    手術によって骨を移植したり、金属製のねじや棒で骨を固定します。
    この方法には大きく分けて、ぜぼねの後ろ側の背中を切開して神経をよけて骨折部位を固定する方法と、体の脇側を切開して臓器をよけて骨折部分を固定する方法があります。それぞれの方法において、切開や治療をする範囲や固定する力が違いますので、骨折にあった方法が選択されます。
    これらの手術の際には、通常入院が必要となり、リハビリも必要になります。
  • 椎体形成術
    椎体形成術は、骨折した椎体にHAブロック(ハイドロキシアパタイト ブロック)、CPC(リン酸カルシウム)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などを充てんし、安定化させ、痛みを低減させる手術で、手術の方法は様々です。また、固定術と組み合わせて行う場合もあります。  

    椎体形成術単独で行われる場合は、固定術と比較して切開も小さく、手術時間も短くて済みます。しかしながら、積極的に骨を元の形に近づけたり、充てん物を意図した場所にのみコントロールしながら充てんするのが難しいことが課題で、充てん物が椎体の外の意図しない場所(血管や脊柱管の中等)に漏れるリスクもあります。  

    2011年より保険が適用されているBKP治療も椎体形成術の一つですが、一般的な椎体形成術をより効果的かつより安全に行うために工夫されています。
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