骨粗しょう症性骨折のリスクには、年齢、低骨密度、既存骨折の数、喫煙、過度の飲酒、骨折の家族歴などがあります。特に一度骨折すると、次の骨折が発生するリスクが数倍高くなります。このため、最初の骨折を予防することが大切になります。
従来は、太もものつけ根の骨折が生活に支障をおよぼし、寝たきりにつながることで注目されてきました。最近では、脊椎圧迫骨折はただ単にせぼねが曲がるだけでなく、いろいろな身体的機能に悪影響を及ぼし、死亡のリスクも高めることがわかってきました。
脊椎圧迫骨折は、身体にも日常生活にもさまざまな影響を及ぼします。
一般的に、脊椎圧迫骨折を起こして背中が丸くなると、胸やけや逆流性食道炎をおこすことがあります。さらに、肺活量が減少し、身体全体の機能が低下します。また、胃も圧迫されるために食欲がなくなります。
痛みのためによく眠れない日々が続くと、気分がふさぎがちになり、日常生活における活動量も減ります。そうなると骨はさらに弱くなり、骨密度はより低下して、次の骨折が発生しやすくなります。また、神経麻痺をきたす例もまれにあり、「寝たきり」の生活になる危険性が高まります。
脊椎圧迫骨折に関する詳しい情報は、「脊椎圧迫骨折について」のページをご覧ください。
骨折を防ぐためには、骨を強くすることも大切ですが、転ばないようにする努力も必要です。
以下のことに気を付けましょう。
(1) 参考資料:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版