多発性骨髄腫による圧迫骨折に対するBKP治療

BKP治療は、1990年代にアメリカで開発された、治療法です。

この治療法は、世界で100万件以上の脊椎圧迫骨折に対して行われています1)。日本では、2010年2月に骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折に対して厚生労働省の承認を得て、2011年6月には転移性骨腫瘍や多発性骨髄腫による圧迫骨折に対しても承認を得て、公的保険も適用されています。

「BKP」とはどんな治療法ですか?

脊椎圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体を、骨折前の形に近づけ、椎体を安定させ、痛みをやわらげる治療法です。
BKP治療には、バルーン(風船)状の手術器具や医療用の充填剤(骨セメント)を使用します。
BKP治療の特長は、短時間の手術(1椎体あたり約1時間以内)で、早期に痛みの軽減が行えること、生活の質(QOL)の向上が期待できることです。

動画で見るBKP治療(0:52)


 

BKP治療の手術方法

BKP治療の手術は全身麻酔をして行います。
ベッドにうつぶせに寝た状態で背中を2ヶ所(1p程度)切開し、
手術にはレントゲンの透視装置を使用します。

BKP治療法の切開跡
BKP治療法の切開跡


 

BKP治療の手術フロー

>BKP治療の手術方法1
背中から針を刺入し、骨折した椎体への細い経路を作ります。そこへ小さな風船のついた器具を入れます。

BKP治療の手術方法2
椎体の中に入れた風船を徐々に膨らませ、つぶれた骨を持ち上げて、できるだけ骨折前の形に戻します。

BKP治療の手術方法3
風船を抜くと、椎体内に空間ができます。その空間を満たすように、骨セメントを充填します。

BKP治療の手術方法4
手術は1時間程度で終わり、骨セメントは手術中に固まります。


BKP治療の手術対象となる方

多発性骨髄腫による脊椎圧迫骨折の患者さんで、既存の治療法によっても背中の痛みが改善されない方や改善しないと考えられる方がBKP治療の対象になります。
ただし、骨折した骨の数や形、全身の健康状態等によっては、 BKPを安全かつ有効に行うことができないためにBKP治療の対象とならない場合もあります。

BKP治療の手術等に伴うリスク

BKP治療は、専門のトレーニングを受けた先生が手術をされますが、ほかの手術と同様、患者さんの状態により手術を受けることによる一般的なリスクや、骨セメントを使用することにより発生するリスクなどがあります。
また、他の骨も折れやすくなっている場合には、更なる骨折を防止するための骨粗しょう症の治療やコルセット治療が必要です。
詳しくは、担当の先生にご相談ください。


1) Medtronic plc データ

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