脊椎圧迫骨折の基礎知識
「脊椎圧迫骨折」とは、せぼね(脊椎)が、押しつぶされるように変形してしまう骨折です。 最近は骨粗しょう症性椎体骨折とも言われます。脊椎圧迫骨折の主な原因は「骨粗しょう症」です。
脊椎圧迫骨折は、寝返りをうつ時や、起き上がる時、体動時等に痛みが出ることが特徴です。安静にしていると痛みが少ないので、従来は“年のせいだから”とあきらめられていたり、見過ごされていることが少なからずありました。
せぼね(脊椎)は、24個の小さな骨で構成されており、体の重みをバランスよく支えています。
しかし、骨粗しょう症になると、骨がもろくなるため、体の重みを支えきれずに椎体がつぶれる(骨折する)ことがあります。
脊椎圧迫骨折はどんな時におこるの?
骨粗しょう症になると、尻もちはもちろん、くしゃみをしたり、不用意に重いものを持ち上げたりといった、ちょっとしたきっかけで、椎体がつぶれることがあり、いつのまにか骨折していることもあります。
尻もちをつく
くしゃみをする
重いものを持ち上げる
体をひねる
脊椎圧迫骨折の症状
骨折した患者さんのなかには、痛みを感じない人が多くいますが、およそ3人に1人は、骨折時に背中や腰に激しい痛みを感じるといわれています。痛みは、安静にしていると治まることもありますが、それだけではつぶれた椎体は元の形には戻りません。
つぶれた椎体をそのままほうっておくと、せぼね全体のバランスが崩れていき、他の椎体にかかる負担が大きくなります。そのため、せぼねがひとつ折れると、1年以内に次の骨折が発生しやすいという研究結果があります。(Lindsay 2001JAMA)
脊椎圧迫骨折の治療に関する詳しい情報は、「脊椎圧迫骨折の従来からの治療法」及び「脊椎圧迫骨折の新しい治療法BKP」のページをご覧ください。